ものがたり(旧)

atsushieno.hatenablog.com に続く

now wander into...

Michael MeeksがまとめたOOo hacking guideは良い感じのドキュメントなんだけど、残念ながらそこから辿れる日本語訳はあまりよろしくない…(赤入れが全部終わったら送ります)。というわけで今日は、こういう翻訳ものをいかにやっつけるかについて。

  • まずはExciteなどの機械翻訳を使って、構文の基本が機械にはどう理解されるのかを見てみる。アレ、何かアタシの日本語の文書ヘンじゃない?と思ったらこれ。ただし、神頼みのつもりでやること。間違っても信頼してはいけない。(自動翻訳ソフトは今でもトップレベルのジョークソフトです。僕はいまでも「熱い犬を食べる」が忘れられません…)
  • 分からない単語だけでなく、上手く訳せない単語も調べる。マニアックな用例が載っていたりするspace alcはけっこう使える。Web上の文書の単語はWebに傾倒していることが多いので、webベースの辞書の方が通常は有利。この手の辞書サイトでは、熟語や、名詞形などの最後の数文字を省いて検索するワザも使える。
  • 分からない専門用語が出てきたら、まず日本語Googleでその単語を英単語のままで検索してみる。僕はmono JITまわりはサッパリ分からない言葉ばかりだったので、かなりコレで解決しました。ていうか、勉強になりますよー
  • オリジナルのバックアップは保存しておく方がいい(特にWebページなどの場合は)。オリジナルも、可能な限り文書のソースとビルドシステムを保存しておく(生成されたHTMLなどをベースに翻訳していると、後からフォーマットが変わったときに変更点の追跡が事実上不可能になりますよー)。それが面倒なら、せめて翻訳文書に、翻訳開始日、翻訳元のバージョンなどを書いておく。
  • 一方で、翻訳ファイル自体のバージョン管理は、自分の一番やりたいスタイルでやるのが一番。MozillaやJa-Jakartaのような成功事例(?)は、兵隊さん*1が少なくないから可能なんであって、個人でやってる人はいずれ力尽きます。バックアップでもとっておけばOK(CVSの使い方が分かるならsf.jpを活用した方が良いと思うけど)。原文を残しておくやり方はお勧めだけど、常に原文<->対訳のスタイルで並んでいるのも一長一短(読みにくい)。可能なら(HTMLみたいに)コメントで隠しておけるのがいい。どうせ、違和感が無い限り、読者も原文なんて気にせずに読むんです。
  • 自分が訳している文章を自分で理解すること。英語の宿題でイヤイヤやっているのでもなければ、その翻訳を始めた動機があるはず。原文を読むのは苦手なので、翻訳しながら理解したいと思っていた、他人に広めたいと思っている、翻訳をやっていたらモテるようになった(あり得ません)etc...99%、翻訳文の品質が高いことが重要です。理解不能な文章が出てきたときは、その原因は単語や熟語にあることがあるので、疑わしいところを辞書で調べてみるのも有効。
  • 分からないところは「ココ訳せない!」とか書いて原文をそのまま残しておく。ただしあまりそれが多すぎると、読者も勘弁してくれって思ってしまうので、20%(5文のうち1文くらい)を超えるようだったら考え直す。自信のないところは訳注や原文を併記しておけばいい。

…なんか書いてて「こんなの誰か書いてるだろ」っていう気がしてきたのでこの辺にしとこっと。ビルドの間に落書きしてただけなので。

*1:「おれは個性的な翻訳がしたいんじゃあ!」という人は、個人でやっていた方が無難です。そういう人は、自分のための、たのしい仕事でも、兵隊としてやっていたら、きっとつまらなくなります。