ものがたり(旧)

atsushieno.hatenablog.com に続く

cool. これでここで落書きが続けられます。

小倉氏は残念がっているのだけど、住所登録選択制に移行する(であろう)という決定は、要は匿名の違法行為者に対しては即座にサービスシャットダウンを行いうるということだし、情報発信には実際には国外のサービスを利用することもできるのだから(たとえば僕がmonoforgeでdasBlogを使い始めたらどうだろうか)、「国家による規制」という部分は、あまり実際的な議論だとも思えない。一番問題なのが、住所のような重要な情報の登録を一次的に受けられるほど信用されたサービス事業者である、という前提はない、ということでもある(はてながOKで.NET Passportはダメな理由はない。.NET Passportがダメだということは、Liberty Allianceがなぜ必要だったかを考えれば明白だ)。もちろん、サービスを使用しているなら事業者を完全に信用して住所から趣味から彼氏の悩みまでぜ〜んぶ登録すべきだ、なんていう極論はあり得ないわけで、今回のはてなの線引きが、全面的に匿名の利用者に傾いたものであるとは思えないのである。

もうひとつ思ったのは、管理のは必ずしも国家によるものとは限らない、ということ。管理を規制の届かないところにアウトソーシングしたら(しなかった場合と比べて)どうなるのか、という話でもある。国家による規制が悪いのではなく、国家による個人情報管理が抱えるべき内在的制約がまだ認識されていないことが問題なのではないか。内在的制約を強制できないことによる問題は、市場管理の下でこそ発生しやすいと思うのだけど。