みゃうの活動をハックする方法
昨日MIAUのwebサイトに、「薬事法施行規則等の一部を改正する省令案」に関するパブリックコメント送付のご報告、というエントリが出た。これはもちろんid:atsushieno:20081014で書いた話と同じものだ。
http://miau.jp/1224111600.phtml
珍しくほとんどの作業をひとりでやっつけたので、コレが何だったのか書いてみるよ。
MIAU自身はオンライン薬品販売について特別な意見をもっているわけではないし、個人的にもオンライン薬局は全く使っていないから、MIAUでこういう活動をするのは風変わりだとも言えるけど、そこは重要ではない。重要なのは、ネットに対して影響を与えそうな法制度の改正案に対して、可能な限り「こちら側」の声を上げる、声を上げやすくするよう動いていく、ということだ。
法人化まわりでのごたごたがあったり、正会員募集が出てきたりと、MIAUでいろいろ変わってきたのを見てか、協力会員の人たちの一部から「最近のMIAUが何をやってるのかよくわからん」という声が上がってきたことがあったので、そうじゃないだろう、これくらいのハックが誰でも出来るはずだ、というのを見せるためにやっつけたという側面もある。
僕が今回の件でやったハックはとても簡単なことだ:
- 問題になりそうなパブリックコメントを発見したので、MIAUに情報共有する。
- MIAUとして異論なく提案できそうなパブリックコメントの文面を作って幹事連中に投げる。反応がなければつっつく。
- 公開するためのwebサイトの文面を考えて承認してもらう。
- 公開、コメント送信
これだけだ。今回はパブリックコメントの存在に気づいたが〆切3日前だったので、当日の早朝にコメントを公開して、間に合う人だけ書いてくれ、と投げるしかなかったけど。
われわれとしては、薬品の販売規制そのものについてコメントすることは出来ないけど、パブリックコメントを募集するのであれば、ネットの声をより幅広く集めたり、wikiまとめページなどを作ってナレッジベースを公開するくらいのことはできるから、関係省庁からコメントの内容についての問い合わせが来たら、MIAUはネットに影響するような政治的な諸問題に対応して、ネットの声を集めたりする団体だから、そういった対応でいろいろ協力できますよ、ということが言える。
もちろん、MIAUを回している人たちの同意が得られなければ、それは個人ですすめるしかない。最初「何かやってみる?」だけの話を投げてみたときは反応が無かったので、改めてパブリックコメント案を作って投げたら、特に異論も無く通ってしまったという感じだ。
協力会員の人たちは、いろいろ情報共有のためにネタを投げてくれることはあるんだけど、実際に一歩進んでアクションを起こすために必要な素材を投げてくれる人は滅多にいない。「言い出しっぺの法則」ということばがあるけど、基本的には言い出した奴がある程度実働しないと実らない。かぐや問題の時は、そこまでやってくれる人がいたから出来たのだと思う。
というわけで、MIAUが法人化してフットワークが重くなった、みたいに思っている人がいるとしたら、それは全くの勘違いですよ、ということを、事実ベースで否定しておきたい。むしろ、幹事連中が「協力会員の人たちが協力してくれなくなったなあ」とかぼやき出す前に、皆さんもいろいろやってみてください。MIAUの中に入らなくてもいろいろタレコミとかディスカッションができるように、lingrに雑談所を作ったので、使ってもらえればと思います。(lingrに個別プロジェクト用の部屋を作るのはとても簡単なので、いろいろ相談事をするには便利なはず。)
そんなわけで、今回のパブリックコメントの目的を短くまとめると
- 最近のMIAUは何をやっているのかよくわからんという声を事実ベースではね返す
- ネット上の意見集約にMIAUを積極的に活用してもらえるよう官公庁に売り込むきっかけを作る
- MIAUのフットワークは(やり方と内容次第で)とても軽いよ、ということを示す
こんな感じだろうか。で、具体的なみゃうの活動をハックするためのHowToとしてこのエントリを書いて、本件について僕が書いたシナリオは終わりだ。