ものがたり(旧)

atsushieno.hatenablog.com に続く

社団法人デジタルメディア協会に期待される「デジタル万引き」の誤解の発展的な是正

ニコ動で何やら「質問が恣意的すぎる」(動画タグより)著作権アンケートが行われたらしく、結果が公表されている。
http://blog.nicovideo.jp/niconews/2010/01/006381.html

8分30秒辺りからのQ19の回答に注目。

トップに来ているのが「立ち読み中の雑誌の誌面の私的撮影」で66%だそうだ。つまり、多くの回答者が、他人の適法行為を間違って犯罪行為だと考えていることになる。これは由々しき問題だ。他人の適法行為を犯罪行為であるとして糾弾すれば、それ自体名誉毀損罪の構成要件に該当する。

わたしは知らなかったが、上記のような法的問題があることを受けて、日本雑誌協会では「デジタル万引き」という語句を使用しないよう自粛を呼びかけているそうだ。


このような行為を違法とする根拠が不明確であるにもかかわらず、あたかも客を刑法による犯罪行為であるかのように誘導しているとの指摘を受けて、現在は日本雑誌協会自ら「誤解のある表現」として謝罪し使用しないよう自粛を指導している。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E4%B8%87%E5%BC%95%E3%81%8D

今回のアンケート結果から、まず社団法人デジタルメディア協会がなすべきことがハッキリと見えた形だ。彼らは、日本雑誌協会が行ったように「デジタル万引き」という語句を自粛し、さらに本件アンケート結果から誤解を与えないよう、これが適法行為であり他人を糾弾すれば名誉毀損罪を構成しうる旨、啓発しなければならないだろう。

重大で責任ある、しかし誇るべき仕事になるであろうから、彼らが正しい啓発活動を行うことに、わたしは大きく期待している。

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