ものがたり(旧)

atsushieno.hatenablog.com に続く

97年に出た本なので、ちょっと今さらではあるけど、新版 法と経済学を読んでいる。面白い。とりあえず個人的に読みやすい刑法の経済分析から読んでいるのだけど、衝動的犯罪より計画的犯罪の方が重く処罰される方が、経済学的な意味で合理的であるということが分かる(正確には、分かった気になる。これは設問で終わっているので)。故殺と謀殺にメンズ・レアの区別がない日本に住んでいる僕にも分かったりする。

…って答え書いてないじゃん。犯罪者にとって同一の機会を見れば常に犯罪を犯す方が合理的であるとしたら、犯罪抑止にかかる社会的コストが増大するのみであるため、と考えれば良いのだろう。刑事政策はまともに勉強した事が無いので、その辺がどこまで理論化されているのか、興味深いところだ。

形式的にはこれを参考文献として挙げているくせに、責任要素というものを根本的に理解していない竹内靖雄の未熟な著書などを読んで感心している暇があったら(これがまた悲しいことに、ネットを眺めている限りでは少なくない)、このクーター/ユーレンを読んだ方がずっと良い。
コレに収録されているthe Economics of Mens Reaというのも面白そうだけど、さすがに9ページに$34払う気にはなれないや…