ものがたり(旧)

atsushieno.hatenablog.com に続く

お出口は手前で用意していただきたい

さすがに飽きました。

何が起こったのか分からないけど、民暴に対抗するには警察を使うのが最も正道だと思うんだよね。法的な権原をもとに脅迫する行為(「告訴するぞ」)も相手を畏怖させれば脅迫罪(2年)や強要罪(3年)や恐喝罪(10年)下手したら強盗罪(5年以上)の実行行為となるのだから。そういう理解に基づいて僕もぐだぐだ交渉せずにさっさと通報したりしました。

のまネコ問題については、僕はどちらの陣営も「ビミョー」とか思いながら眺めている。この件についてどう反応するかが、著作権というものをどう理解しているか、という試金石になっている気はしている。

AAは、サイズがちっこい場合は、merger doctrineが適用されるべき存在で、のまネコ(というかこの場合オリジナルのモナー)程度の大きさ*1であれば、完全に同一の場合ですら、独占的権利を認めて良いものかどうか、大いに議論の余地がある、と思う(著作権を認めるということは、多少の修正増減を複製権や翻案権の範囲内であると認めるということでもある)。

…「と思う」ばっか付けてたらまどろっこしいだけじゃんか。以下断定形を基調とする。それが俺のジャスティス

従って、AAはフォークロアである、という理解に(キャンバスサイズ等の条件留保で)同意するし、「モナーにインスパイアされて作った」という言明について、僕は特に問題であるとは考えていない。著作権法判例では、浪曲について権利性を否定した桃中軒雲右衛門レコード事件が近い。*2

のまネコはAAではないが、モナーがオリジナルであることを考えれば、その創作性はせいぜい睫毛程度でしかない(あー、あと酒瓶?)。実質的には、avexはこのネコについて主張できる著作権など全く有していないのだから、存在しない権利を架空請求しているというのが、僕の理解だ。もちろん、彼らが「モナーに対して権利を主張するつもりはない」というのは、「権利を主張することなど出来ないので、出来ないことをするつもりはありません」と言っていると解釈すべきだ。だから、まるで「許諾」しているかのようではないか、とへそを曲げるようなことでもないと思われる。*3

だからこの件について祭りをやるとしたら、似たようなキャラ(睫毛はあってもなくても良い)に酒を飲ませるAAを書いて*4、「のまネコの使用を禁止したり制限したりする意図はありません」とでも書いて独自に売り出すとかで良いんじゃねえかと思うけど、いまいち燃えないかな。

つかこんなこと書いて時間つぶしてたら、w3cで使ってもらうために必要なコードの修正が出来なくなっちまう。やべー。

…って、あれっ、何か既にattListに対応するオプションは、NvdlRelaxngValidatorProviderのコードレベルでは実装されているっぽいぞ。Xsdは未実装だけど、アレはXmlValidatingReaderじゃ無理だし。じゃあやるべきことはrng実装のバグフィックスだな…

*1:1ケタ行1ケタ列で、実質的に使用できる簡単な文字はかなり少ない、と思う。モナーを顔・胴・足に分けてみれば、これがいかにフツーに存在していたかは理解できると思う。○が3つあれば某ネズミーランドのキャラクターと同じだと思っているのと変わらない。

*2:ちなみに僕は根拠条文のない権利侵害論について否定的な立場を基本的に支持するので、この点について議論するつもりはない。法学部でゼミ等を経験してきた学生なら、いちいちそんなことをいちいち書かなくても分かるはず。ちなみにサービスすると、上の脅迫についても別論を主張する学説には触れていない。

*3:念のため注記しておくが、その直前の一文と真反対の主張をしているつもりはない。どう好意的に解釈しても、著作権が存在しない場面で無断利用禁止を主張するのは無理がある。

*4:そういえば未成年者飲酒禁止のマークで抗議している人もいるみたいだけど、別にネコが酒を飲もうが人を殴ろうが違法行為ではない。それともアンパンチも暴力を煽っているから放映自粛すべきかね。