ものがたり(旧)

atsushieno.hatenablog.com に続く

Windowsの抱き合わせ販売問題が韓国で起こっているようなので、とりあえずひとつだけポイントを書いておこう。

抱き合わせ販売の類型は2つあって、被害者が需要者である場合(例:ドラクエIV事件)と、被害者が競合他社である場合(例:Word・一太郎事件)である。EUで問題になったのも、韓国で今問題になっているのも、後者の問題なので、消費者がダメージを受けるとか、そんな話はどうでもいいのである。

むしろ需要者が喜んで抱き合わせ販売に応じていたのだから、需要者は加害者なのであり、適正な競争状態に戻るための苦労は甘受しなければならない(公金横領によって潤った犯罪者の家族が財産を没収されるのを見て、カワイソスって思うのが、間違っているというのと同じこと)。

EUの時もそうだったけど、需要者がMicrosoftを擁護するのは、そんなわけで、別に不思議な光景でも何でもない。この光景を見て、独占禁止法が上手く機能していないんじゃないか、って言っている人間は、まず独占禁止法の議論なぞする資格はないと思って良い。そもそもそういう連中は、不当廉売という行為類型の存在理由を、まともに説明することができないだろうし。