ものがたり(旧)

atsushieno.hatenablog.com に続く

Sun Set To Move On GPL License For Open-Source Java

当初僕はGPL化されるのはツール群だけだろう、と思っていたので、JDK全体がオープンソースになると知ったときは本当に素晴らしいことだと思った。

http://www.crn.com/sections/custom/custom.jhtml?articleId=193600331
http://opentechpress.jp/~mhatta/journal/409

Sunにとって最適な一般向けライセンスはGPL(正確にはGPLとCDDLのデュアルライセンス)だろう、と僕も思う。JDKの開発者はほぼ全てSunにいるので、GPLで配布することによって、競合第三者による乗っ取りはほぼ完全に防ぐことができる。Sunは自社で著作権保有しているのだから、自分たちは非GPLライセンスで配布することができる。

とりあえずGPLで提供することの実質的な効果としては、JDKGNU/Linuxディストリビューションに正式に含むことができるようになった、ということだろう。もちろん、自由ソフトウェア開発者は、Javaを使った完全なGPLの世界を享受することができる。

それ以上のインパクトは無いと僕は思う。もちろん、それだけでもとりあえずは十分だ。

GNU Classpathが有するような例外条項が付かないとしたら、それはJavaオープンソース」開発者にとっては、あまり嬉しい話ではない。これは何というかおもしろおかしい…いや笑えない話になる。果たしてFSFはリンク例外条項を維持するためにGNU classpathの開発を支持させられることになるのだろうか?

Monoも、ランタイムについて、同じような戦略を採用している(ただしLGPLである)。Monoの方がもっと商売っ気があるかもしれない。こちらは組み込みソリューションでけっこうな頻度で使われている。

Javaオープンソース化はMonoに対するカウンターになるぜぃ、という声もあったが、ある意味ではその通りで、MonoはJDK以上のクオリティをもつ開発環境で在る必要があるだろう。(GPLを絶対的に支持する人でないと、例外条項なしGPLではあまりカウンターにならない気もするし、そんな人たちはとっくにLLの世界に移住している気もするが…)

追記: linking exceptionは付いているという話がある
http://news.zdnet.com/2100-3513_22-6134584.html
となるとGNU classpathとかぶるのかな?