ものがたり(旧)

atsushieno.hatenablog.com に続く

removing joke iPhone App for no reason? Apple, wake up or grow up

最近iPhone AppStoreに"I am Rich"というアプリケーションが登録されて話題になった。「こいつは何もしないが、これを持っているとお前が金持ちだということが分かる」と説明されているもので、じつにくだらないおバカなアプリケーションである。

アプリケーションのAppStoreへの登録がrejectされる開発者はとても多く、こういうアプリケーションが一方でフツーに登録されているという事実にむかついた開発者が多いであろうということは、世に出ている記事なんかからもうかがい知ることが出来る。

このしょうもないアプリケーションが、しかし、今日になってAppStoreから削除されたようだ。

http://www.alleyinsider.com/2008/8/worthless-1000-i-am-rich-iphone-app-disappears

コメント欄に「うわ、無駄に高いだけじゃなくて今やレア物なのか!」とか書かれていて笑うわけだけど、しかし、こういう動きを歓迎する前にちょっと考えてみてほしい。何でこれが削除されなければならないのか?

「何もしない」アプリケーションなんだから、当然バグがあるわけでもないだろうし、HIG違反があるわけでもないだろう。作者が自主的にtakedownしたのならともかく(通常の状態でそんなことをする必要があるとはとても考えられない)、Appleが降ろす正当な理由は無いのではないか。

おバカなアプリケーションだからいらない、と言うのは99.99%の人にとって事実だろう。しかし、おバカなアプリケーションだから理由もなく削除して良い、というのは全然違う。君たちも自分がtwittermixiで書いている日頃の下らない話を「だって価値がないだろ」というだけの理由で削除されたらどう思うか、考えてみるといい。

「おれのアプリケーションが登録されないのにI am Richが登録されているのは腹立たしい」と開発者が思うのは自然なことかもしれないが、その状態を作り出しているのは(自身にどんなポリシーがあるにせよ)Appleにあるのだから、Appleが開発者たちの批判をかわす目的でtakedownする正当な理由にはならない。

開発者たちもAppleに意味のない批判を向けるべきではない。Appleがtakedownしたのだとしたら、まず悪いのはAppleだが、Appleにそんなことをさせたら開発者たちも実質的には同罪だ。