ものがたり(旧)

atsushieno.hatenablog.com に続く

「あの楽器」東京ミーティングに行ってきた

昨日は「あの楽器」東京ミーティングというイベントに参加してきた。「あの楽器」というのは、どうやら半ば固有名詞として定着しているらしい、初音ミクの動画で使われていた実在しない…というかしなかったというか…楽器のことだ(調べればすぐ出てくる)。ちょっとアキバに用事があって、そのついでで軽く眺めるつもりだったはずが、行ってみたらむしろこっちが面白くて主にコレに参加してきた感じになってしまった。

最初UStreamで眺めて、途中から参加してきたので、おいしいところを見逃したりもしているので、セッションの内容については僕が書いてもあまり意味がないだろうから、自分用メモ程度のつもりで感想だけ書くことにする。詳しい分野でもないし。

面白いなあと思ったのは、(1)いろんなレイヤーの人が(FPGAな人も、iPhoneでやる人も、ARでやる人も、VB.NETでソフトウェアを作る人も、楽器の歴史から語る人も)興味をもって参加していたことと、(2)楽器を作る部分と楽器を演奏する部分の両方を見るとだいぶ見える物が変わりそうだということ。大枠で言えばこの2点だろうか。

僕自身は、この楽器を作ろうという動きがあるというのを最初に聞いた時、それってLemurとか使って実装しちゃえばできるんじゃね?とか思ったのだけど、実際に演奏する段になると、奏者が分からないと困るという問題もあって(ライブ中なのだから盤面とにらめっこしているわけにもいかないというかそれだとこの楽器の意味がない)、単純にはできなそうだ。フレットレスベースみたいなもんだから難しいんであって、フレットみたいなのを付けてしまえば出来そうにも思うけど、あんまししっかりつけると見てくれもよろしくないだろうし。そしたら後は触感でフィードバックすればいいのかな?と思いついたのだけど、会場で専門家の人からそういう先を見越した意見が出ていた。ちっw

あと原寸大の液晶モニタを用意するのは大変だそうで(そりゃそうだ)。演奏するものなんだし、ダライアスみたいに3画面くっつけちゃえ、っていうわけにもいかないしねえ。ショルダーで担げるかどうかという重さの問題も議論になっていた。

楽器の作りそのものについても、そもそもユーザーインターフェースはいろいろ考えられる、という発表があって、これもなかなか面白かった。ピアノみたいなUIもあれば、ギターみたいなUIもあり(ライトニングトークでは、盤面はギターの右手のような単純な操作にして、音階は左手のアームで指定という案もあった)、さらにはWhole Toneみたいなのも考えられ、これらを組み合わせてもいいはずだ、ユーザモジュールとして公開できてもいい…といった感じで、まあ夢がひろがりんぐである。

100人ばかりの人が参加して、その会場で発表するために何人もの人があーでもないこーでもないと頭をひねった成果が垣間見られるイベントで、とても刺激的だった。試作品も多く並べられていたし。電子工作とか自作楽器に興味がある人だったら、けっこう楽しめるんじゃないかと思う。前回は名古屋で次回は京都らしいから(追記: あの楽器オンリーのイベントではないみたい)、(いつ)また東京であるかは分からないけど。

ちなみに「ニコニコ技術部」の企画だったそうだけど、多分参加者でニコ動のアカウントを持っていないのは僕だけだったと思うw